ここでは、私が今まで旅をしてきた中で、「ここは沈没系の日本人宿だな!」と感じた宿を5つほどピックアップ。このセレクトは私の独断と偏見にまみれたもので、紹介する順序もランキングとはまったく関係ありません。思い出したまま書いているだけ。
1.「casa de kamomosi」(グアテマラ サンペドロ・ラ・ラグーナ)
まずは、グアテマラのサンペドロ・ラ・ラグーナになる日本人宿です。以前「casa de nagare」という名前で、日本人とメキシコ人のご夫婦が経営していました。現在、オーナーは変わっていますが、完全なる沈没系の日本人宿であることには変わりありません。
一泊50ケツァール(約800円)に朝食代が含まれています。さらに夕食は20〜25ケツァール。基本的に料理はすべて日本食テイスト。
町中から少し離れた住宅地のなかにあり、のんびりと過ごすには最高のロケーション。また、山側にはあるのですが、3階からみるアティトラン湖の見える風景も美しい。WiFiが速いのも嬉しいポイントですね。
2.「ホステル・ジョージア」(グルジア トビリシ)
グルジアの首都・トビリシにある老舗の日本人宿「ホステル・ジョージア」。一泊10ラリ(約430円)。軽めの夕食、そしてワイン付きです。
古い建物で寝室はまるで洞窟のような雰囲気があるのですが、不思議と居心地がいい。ただシャワー室が狭いのとあまり勢いよくお湯が出なかったと思うので、冬季はちょっと寒いかもしれません。
グルジアはとにかくビールとワインが美味しくて安いので、毎日のようにお酒を飲んでいました。
しかも温泉(ハマム)があるのも魅力。
お酒と温泉だけで、ここに沈没する価値はあるでしょう。
3.「Cat and Moose Backpackers」(南アフリカ ケープタウン)
南アフリカのケープタウンにある、日本人宿というよりは日本人が一番多く集まる宿。一泊120ランド(約1,012円)。
ケープタウン、アフリカにこんなに暮らしやすい場所があるのかと驚くほど居心地が良かった。何がいいって、ここもワインが安い!そして、肉類が安い。しかもシカやダチョウなど日本では珍しい肉の種類を食べることができます。
普通に近所のスーパーに売ってあるので、気になったものを買ってきて、宿のキッチンで焼いて食べるという日々。
ほとんど毎日、ワインを飲み肉を食べていたような気がする。いろいろなワインの種類や肉の種類を試しているうちに、いつの間にか日にちが経っていました。
4.「Seven Heaven Hotel」(エジプト ダハブ)
世界一格安のリゾート地とも言われているエジプト・ダハブにある日本人宿。ダイビングスクールを兼ねています。
私もここで、スキューバの免許を取得しました。講習を受けている間は宿泊代は無料になります。それ以外だと、一泊20エジプシャン・ポンド(約122円)。めちゃめちゃ安い!
ダハブは食べ物も飲み物も安く、紅海の美しい景色を眺めながらカフェなどでゆったりと過ごす日々をおくっていました。その辺で、シュノーケリングして遊べます。
5.「サンタナ・ロッジ」(インド プリー)
ここはやばいです。何もしていないのに、毎日充実した生活が送れてしまう日本人宿。
その秘密は、隅々まで行き届いた日本人好みのサービスの数々。朝夕の食事のときには、スタッフの人が部屋まで呼びにきてくれます。
一泊300ルピー(約600円)。朝と夕食、チャイ2杯がついています。ここは行ってみないとその凄さがなかなか伝わらないところ。そのかゆいところに行き届く感覚は、世界最古の日本人宿ならではかもしれません。
おわりに
日本の旅人は「日本人宿」を利用しない人とする人に二分できるのかもしれません。多くの人びとが逆に避ける理由は、その内輪ノリだとか、日本語しかしゃべらないとか、なんで海外まできて日本人宿に泊まらなければならないの?といったひどく全うなもの。それによって、語学力の向上が阻害されるかもしれないし、その旅行先でしか味わうことのできない経験を逃しているのかもしれない、と。確かにそれはあるかもしれない。
けれども、もちろんメリットもあります。例えば、情報収集のスピーディさ。日本人宿には情報が蓄積している。最初の情報のためだけに日本人宿に泊まる人も少なくないし。そして、セキュリティの問題。日本人宿は盗難などの被害が極端に少ない(ないわけではないですが)。そのため、リラックスして過ごすことができるというのも、利用価値のひとつ。長旅の疲れを癒す、みたいな。なんだかんだいって、気を張ってるところがあるからね。
また、海外に来てまでなぜ日本人と顔を合わせなければならないのか、という点について。海外で日本人宿で出会う人たちは、様々な背景、出身や職業などを持った人たちが「旅」というつながりで出会うわけで、そこには日本で生活しているだけでは出会えない、出会いのシャッフルが起こっている。結局、日本では自分と属性の近しい人たちとしか、基本的に会わない人が大半だし、それも魅力のひとつなのではないでしょうか?
Popular Posts:
- 何故マッサマンカレーは、世界一美味しいといわれるのか?
- インターネットおじさんとデジタルネイティブ第二世代との間に横たわるもの 〜ポスト・インターネットと世代論 〜
- 地域における食文化と歴史、それとアイデンティティの関係について。
- ベルリンのスクワットとジプシーの歴史、そして、京都学派的な何かについて。
- ベトナム・ホーチミンの日本人街「レタントン」で見かけた気になる看板「7選」
コメントを残す