1. 旅における最小単位の荷物を考えてみる
仕事をしながら世界一周の旅をするにあたって必要な装備ですが、これは「自分自身が必要なもの」としかいえないところがあります。
なぜなら、それほどものがなくても人はけっこう生活できるから。旅にでる前は心配になる人も多いかもしれませんが、おすすめなのは、できるだけ荷物は減らす方向で考えること。もし足りなかったら、現地で調達すればいいのです。
一度持ち運びはじめると、なかなか使わなくてもなかなか捨てられなくなってしまいます。旅の途中で日本にまとめて荷物を送るので良いですが、あれこれ考えていると手放せない、なんてことも多いのではないでしょうか。それだったら最初から持っていないほうがいい。
そのことが良く分かるのが、旅の途中で荷物をなくしてしまった時です。そんなトラブルのときに、自分の旅に本当に必要な最小単位の荷物というものが、副産物的に分かったりも。
荷物が少ないと移動のときに楽だということもありますが、自分の旅に本当に必要なものが何であるか、その感覚を身につけるためにも、どのくらいが自分のミニマルな装備なのかを体感的に知ることは重要かと思います。
つまり、自分という人間が生きてうえで、最小限の装備とは何なのか、ということ。そのことがわかってくると、どれだけ定住していたときに、それほど必要ではないものに囲まれて生活しているかがわかるようにもなります。
最近、断捨離とかミニマリストとかが流行になったりもしていますが、これらを手っ取り早く体験するには、長期の旅が効果的だといえるでしょう。
2. 世界一周の旅の基本的な装備について
私の世界一周旅は、メインのバックパックが60L(モンベル)のもの、サブバックが28L(オスプレイ)。この2つのバッグに荷物を詰め込んで旅をしていました。これはけっこう重装備といえるのではないでしょうか。もっと持ち物は絞れると思います。
たとえば、飛行機にのるとき、預け荷物を作らず持ち込み荷物のみとすることを目標にしてみるといいかもしれません。LCCの飛行機だと、預け荷物で20ドルくらい別途料金がかかることが多いので、すべて持ち込みできると移動費をさらにおさえることが可能になります。
毎日お世話になる衣類の類は、下着やシャツなど各種3~5枚づつくらい。これで洗濯のサイクルを作っていきます。旅先での洗濯は滞在する場所にもよりますが、私の場合、ホステルなどにランドリーサービスがあったら、だいたい頼んでしまうことが多いです。
アジア圏では1㎏がだいたい1ドルちょいくらい。それで洗濯から乾燥までやってくれます。そのランドリーサービスのクオリティは宿によって異なりますが、きっちり綺麗にたたんでビニール袋に入れて戻してくれるところも多いです(そうでないところもありますが)。
また、洗濯物の量が少ない場合には、自分自身で洗面台などで洗濯してもいいですね。けれども、たまに洗面台などでの洗濯を禁止している宿もあるので、そのあたりのマナーについてはご注意を。干す場所を確実に確保するために、物干し用の長い紐などを準備しておくのもバックパッカー旅行の定番でもあります。
寒さの厳しい季節や場所を旅するのであれば、ダウンやコート、ウィンドブレカーなども必要になってきます。荷物のなかで、これらの上着はかさばる要素。そのため、もう必要のないなら、誰かにあげるなどして処分するとよいでしょう。
あとたとえば、スペインの巡礼コース・カミーノを歩こうと思うのなら、寝袋は必須です。また、野宿などにトライしてみたい人はコンパクトなテントを用意してもいいかもしれません。
あとは、お風呂セットや歯磨きセットなど、日用品ですね。これらの消耗品は普通に海外でも購入できるので心配は要りません。それらは国によって売っているものが異なるので、その違いを楽しんでみるのもおすすめ。地元のスーパーマーケットなどでは、有名な観光スポットをみてまわるだけでは知ることのできない様々なことを教えてくれるでしょう。
場所によっては、日本では高級な商品がお手軽な値段で購入できるかもしれません。たとえばタイなら、高級歯磨き粉「DENTISTE’」とか。日本で買うよりもかなり安く購入できて評判もいいのでおすすめです。
3. お金の持ち歩きかた
お金は旅をするうえで非常に重要な役割がありますが、現金の所持はできるだけ最小限に。お金やカードなどは、複数に分けて持つと紛失したり盗難にあった時などのリスクヘッジになります。そのため、財布は2、3つほど持っていくといいですね。
旅行者はその土地の言葉が不自由だったり、多くのローカルな人たちよりもお金を持ち歩いていたりもするので、プロの物取りの人たちからすれば、格好のターゲットになりやすいです。だから、地元の人と同じようにしていても目をつけられやすいというものあります。
ほとんどの人たちは安全に旅ができているので、必要以上に怖がることはありませんが、もしそのようなことがあったときのために、心構えや対策はしっかりとしておくのが賢明です。
慣れてくればそれが日常になるので、とくに面倒くさくもなくなってきます。ただ慣れすぎてきて心が緩んだときに多くの人びとがトラブルに巻き込まれているので、その点はご注意ください。
4. カメラやパソコン、スマホなどのデジタル機材
そして、仕事に使用するガジェット。これは本当に人それぞれですが、まずパソコンの所有は共通するかもしれませんね。私が使用しているのはMacBook Airの13インチ。これが持ち運びと作業のしやすさとともに気に入っています。また、撮影用に、一眼レフカメラやゴープロも持ち運んでいます。
あとは当然スマホですね。海外旅行においてGPS機能がとても役に立ってくれます。それぞれ訪れる国でSIMカードを入れておけば、日本と同じようにGoogleマップなどのウェブサービスが使えて、現在地から目的地までの最短距離や時間、移動方法まで調べることができます。
移動のときに事前にマップにピンを打っておき、確認しながら移動するとその威力を感じることができるでしょう。
SIMカードが入っていないときには、事前にオフラインでも機能する「マップスミー」などのアプリをダウンロードしておくのがおすすめ。これでスマホのバッテリーがつづく限り、自分の現在地をいつでも確認することができます。
あまりにも便利なので、今まで出会った旅人のなかには、わざとマップアプリを封印している人もいました。そのほうが人とのコミュニケーションの必然性が上がるし、旅っぽくなる、というのです。現在、旅はITの向上によって、とても容易なものになっています。そのため現在では、自らにどのような負荷をかけるのか、ということが充実した旅にするためのコツのようなもののひとつになっているのかもしれません。
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