東南アジアの一国・カンボジア。その首都であるプノンペンは、独裁政権のクメール・ルージュなどが引き起こした大量殺戮など、歴史的な悲劇の舞台となった場所です。そのため、観光もそのような負の遺産を中心にめぐるものになりがちですが、じつは美味しいカンボジア料理(クメール料理)を食べられる街でもあるのです。そこで今回は、プノンペンで食べられるのおすすめグルメ5つとその魅力をご紹介します。
1、カンボジア風ステーキ「ロックラック」
カンボジアのローカルフードの代表的な料理「ロックラック」。おもに牛肉のサイコロステーキで、しっかりと甘辛く味付けがされているのが特徴。玉ねぎとともに、醤油ベースのタレと塩コショウ、ニンニクも。ご飯がすすむ味となっています。
付け合わせはキュウリやトマト、そしてレタス。この野菜もタレにつけて食べると良く合います。お値段は2ドルくらいからと庶民的。ボリュームがあって食べ応えもばっちりです。ご飯は白米のときもあればチャーハンになっていることもあります。
カンボジアを訪れたなら、一度は食べておきたいクメール料理のひとつです。
2、さっぱりした米の麺料理「クイティウ」
食堂や屋台などで食べられているローカルな麺料理「クイティウ」。スープは豚骨ベースで澄んでいて、塩味がさっぱりした薄味です。ライムを絞って入れるとさらにさわやかな味になります。また、チリソースや唐辛子などで味の変化を楽しむことも可能。
具材などはそのお店によって多様で、自分好みのクイティウを探してみるのも楽しいですね。基本的には、ひき肉や肉団子、薄切り肉などが入っています。地元では、とくに朝によく食べられているよう。麺は米麺の細麺が定番。
麺好きならぜひ食べておきたいところです。ベトナムの麺料理フォーが好きなら、間違いなく気に入ることと思います。
3、ご飯に合うさわやかスープ「ソムロームチュークルウン」
レモングラスやニンニク、ウコン、唐辛子などの多種多様なスパイスを挽いてつくった、カンボジア料理では多用される「クルウン」というペーストを使ったスープ「ソムロームチュークルウン」。爽やかなスパイスの風味と酸味が、食欲を盛り上げてくれる料理です。
これとご飯があれば一食になるほど、味がとくに濃いわけではないのですが、このスープをご飯にかけて食べるととても美味しいです。これだけでメインになるほどの魅力と存在感をたたえたスープメニューです。一見、量があるように見えても、するするとお腹のなかにおさまっていきますよ。
カンボジア版のお味噌汁、といったところ。庶民の家庭の味の代表的な料理です。
4、カンボジア定番の豚肉丼「バイサイチュルーク」
カンボジアの豚肉丼といった感じのメニュー「バイサイチュルーク」。カンボジアでの朝食の定番メニューのひとつでもあります。クメール語で、「バイ」はご飯、「チュルーク」は豚肉を意味しているとか。シンプルな料理ですが、定番らしい飽きのこない味となっています。
豚肉は味がしっかりと付いていて、ご飯によく合います。絶妙な塩加減もポイント高し。ちょっと干物風になっています。辛いものが大丈夫なら、お好みでうえからスイートチリソースなどをかけても美味しい。日本だと丼ものといえば牛がメジャーですが、カンボジアでは豚のほうがメジャーなんだとか。
こちらの料理もお店ごとの味があるので、お気に入りを見つけてみてください。
5、おやつ的な扱いのもち米料理「クロラン」
最後にちょっと変わった料理をご紹介。こちらは主食というよりはおやつ的な位置づけに近いのですが、「クロラン」という食べものです。もち米や豆を竹の筒に入れて、ココナッツミルクで蒸した料理なのですが、これが美味しい!竹をバナナの皮のようにむいてから食べていきます。
マーケットなどの片隅で売られていることが多い食べものです。値段もサイズによりますが、おひとつ1ドルくらいとリーズナブル。おやつ的な扱いにはなっていますが、もち米がしっかりと食べられるので、ちょっとした軽食くらいにはお腹が満たされます。
日本ではなかなか食べられない料理なのです、カンボジアで見かけたさいには、ぜひ試してみてくださいね。もちろん、プノンペンでも見つけることができますよ。
カンボジアの食の豊かさを感じよう
カンボジアの首都・プノンペンでおすすめのグルメ5選。カンボジア料理は、お隣のタイやベトナムに比べて地味なものが多いのですが、スパイスや味付けが控えめで日本人好みの味と言われています。
これ以外にも、カレーに似た料理「アモック」や絶品のスイーツ「かぼちゃプリン」など、美味しい食べものがたくさん!また、湖や海も近いのでシーフードも気軽に食べることもできますよ。この国の悲劇的な歴史を学んだら、ぜひ地元のレストランなどで今のカンボジアの食の豊かさを感じてみてください。きっと新たな魅力を発見することができることと思います。
掲載内容は執筆時点のものです。
2017/08/02-2017/08/05 訪問
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